【インターンコラム】ミャンマーの失業率は低い…??

ミンガラバー。
ミャンマーでは乾期が訪れ、朝晩は気温が下がってだいぶ過ごしやすくなってきました。
日頃の運動不足解消も兼ねて最近はよく散歩に出かけるのですが、道を歩いていると路上で実に様々な職業が発達していることに気づかされます。

国際通貨基金(IMF)によるとミャンマーの失業率は4%。
これは日本の3%前後と比較しても決して高い数字ではありません。
しかしながら、ミャンマーで日本と同程度の雇用環境が整備されているかといえば、必ずしもそうではないようです。

ミャンマーの低い失業率の要因のひとつは、おそらくインフォーマル・セクターの存在。
インフォーマル・セクターとは、露天商や廃品回収、農業労働などの個人あるいは家族経営の小規模な経営活動を指します。

ヤンゴンのインフォーマル・セクターは実に多様ですが、その中でも私が来緬当初に驚いたものを紹介したいと思います。

①「体重測定サービス」
ミャンマーでは家に体重計を持たない人が多いようで、路上に体重計を置いて客待ちをしている人をよく良く見かけます(写真参照)。
体重測定は1回100チャット。
ミャンマーに暮らして1ヶ月半が過ぎましたが、今のところ体重計を利用している人を見たことはありません…。

②「鳩の餌売り」
ヤンゴンの街中を歩いていると部分的に鳩が異常に集まっていることがありますが、それは誰かが鳩に餌をあげている証し。
プラスチックの皿に盛られた豆を買って、鳩に向かってばらまく姿が頻繁に目にされます。
これは、来世の存在を信じる上座部仏教徒が多いミャンマーならではの光景かもしれません。
現世で功徳を積むことで来世の幸せを願う彼らにとって、鳩の餌やりも積徳の行為のひとつであるようです。

国際機関の発表によるとミャンマーの失業率は4%と低い数値を示していますが、その数字の裏には不安定で低収入な雑業に従事する人々の無視できない存在があります。

統計データだけに頼って物事を判断してしまうことの危うさ、ヤンゴンにおける雇用機会の少なさ、その中で仕事を生み出していくミャンマー人の発想力(?)etc. に思いをはせながら歩いていると、1時間弱の散歩もあっという間に終わり、気づけばゲストハウスに到着です。