ミンガラバー。
VACヤンゴンでは、お客様の各種税の税額計算と納付手続きを代行しています。
このため、私自身も社員の方に同行し税務署を訪問する機会が多々あります。
従業員の源泉所得税は、会社が位置するタウンシップを管轄する税務署に申告されます。
今多くの日本企業の注目を集めるティラワ経済特区(SEZ)に入居する企業の場合、ティラワSEZのMJTD(ミャンマー・ジャパン・ティラワ・デベロップメント)オフィス内にあるOSSC(ワンストップ・サービス・センター)に所得税を申告することになります。
OSSCは「ワンストップ」という名の通り、所得税申告だけでなく、会社登記、ビザ発給、環境許可、通関手続き等あらゆる手続きをサポートしています。
財務省の内国歳入局をはじめとして各省庁から許認可権が付与された職員が派遣されているため、OSSCで事業活動に必要な手続きはすべてOSSC内で済んでしまいます。
先日初めてOSSCを訪問する機会がありました。
そこで驚いたのは、所得税申告手続きの簡素さです。
通常のタウンシップに所在する会社の場合、所得税納付のため
「①タウンシップを管轄する税務署で納税申告書を提出」、
「②銀行で小切手の振出し」、
「③ミャンマー経済銀行(MEB)で小切手と申告書を提出」
「④翌営業日にMEBで納付受領書の受け取り」の流れを踏む必要があります。
勿論、税務署も銀行もMEBも別々の場所にあり、それぞれの場所を行ったり来たり。
ヤンゴン市内は渋滞もひどいですから、移動時間も含め存外に手続きに時間がかかります。
これに対しOSSCで申告する場合、ひとつの建物内で所得税納付に必要な手続きをすべて済ませてしまえる点でとても便利です。
まずOSSCの窓口で納税申告書を提出し、隣接するKBZ銀行の指定された口座に申告した納税額を入金します。その後OSSCに戻り、入金証明書を提出し終了です。
かかる時間は1時間足らずで、通常の手続きよりもずっと短い時間で済みます。
所得税納付は毎月行われる手続きです。
OSSCまでとはいかずとも、納付手続きの負担をより軽減できるような仕組みが形成されれば、外国企業のミャンマー参入障壁はもっと低いものになるのでは、と思った次第です。