地震と台風の体験

一昨日(11月12日)、ヤンゴンで4.1度の地震がおきました。ヤンゴンは地震があまりおきたことがないですが、結構揺れを感じました。ヤンゴンで古いアパートとビルがいっぱいあり、地震が来ると、危険があります。

ヤンゴンで11月12日地震、傾いたアパート

11月12日地震で傾いたアパート

地震の翌日、政府は古い建物やアパートの状況を確認しましたが、やはり地震で少し傾いたビルもありました。地震の後の夜は大雨が降りました。強い風と雷が鳴って、台風のように感じました。ミャンマーでは天気予報の発表が遅いし、人々も天気について興味があまりありません。万が一、災害が起きればとても危険だと思います。
私は2008年にNargis台風の体験をしたことがありますが、今でも忘れられません。エヤワディー地方を中心に来た台風ですが、ミャンマーの履歴上最も酷い台風で9万人以上が死亡し、5万人以上が行方不明でした。ヤンゴンに住んでいる私としては命の危険性は無かったですが、とても怖い体験をしました。2008年の5月のある日でした。夕方から雨が降って、天気予報によると台風が来るのは分かりました。しかし、皆は風が強く降るだけだと思っていました。その日夜から雨と風がどんどん降って、どんどん強くなって、夜中に屋根が一部飛んでしまいました。家族10人で住んでいる私たちは家の中の安全なところで一緒に寝ました。当時、携帯・ネットが普及していなかったので、何が起きているのか全くわかりませんでした。その日から1カ月間停電し続けました。テレビも見れませんでした。
その日は朝までよく眠れませんでした。朝になって雨が止みましたが、風は未だ弱りませんでした。窓から見ると、屋根が飛んだり、木や色んな物が飛んでいるのを見ました。外に出かけることも出来ませんでした。ようやく夕方になって風が弱まりました。
台風の後、周辺の家は屋根が飛んだり、壊れたりしました。大きいな木も倒れたりしていました。その日からしばらく電気にアクセスできず、買い物も出来ませんでした。本当に大変でしたが、一方でこれまで体験できない楽しいことも出来ました。学校の夏休みでしたので、毎日やることがなく、家族みんなで楽しく過ごしました。
その後、雑誌やラジオからのニュースを聞いて私はびっくりしました。私たちは何とか命の危険性は無かったですが、エヤワディー地方では9万人以上がその夜、命の為台風と戦って、死亡してしまいました。助けてくれる人がいませんでした。当時は軍事政権で、台風後も各国からの援助を拒否しました。
それから11年後今、時代が変わりましたし、万が一災害が起きれば、事前に情報が流れ、何とか助けられるかとは思いますが、この世界のどこでも災害が起きないように祈ります。

筆者:Ms. Chu Khet Khine