税務業務

税務サービス

VACヤンゴン会計事務所では以下の税務申告サービスを行っております。税金の計算から、申告書類の作成、税務署への提出業務、納税代行サポートまで行います。

  • 個人所得税(月次・四半期・確定申告)
  • 法人税(月次・四半期・確定申告)
  • 商業税(月次・四半期・確定申告)
  • 源泉税(規定による対価の支払時)
  • 印紙税(契約書締結時)

個人所得税 & 法人税について

ミャンマーでは法人税という概念が無くて所得税法の下に 個人・法人両方適用されております。2015年以降から毎年少しずつ税法の改正をされていますので、注意が必要です。

主な所得税法

1974年所得税法 (改正)1989年、 2011年、2014年、2016年
所得税規則 (改正)2015年、2016年、通達
所得税条例 (改正)2015年、2016年、通達
国家税収法 (改正)2015年、2016年、2017年、2018年、2019年
2019年税管理法 2019年10月施行予定

所得税による納税義務者は以下です。

  • 国営企業
  • 協同組合
  • 国営プロジェクト、または政府の下のプロジェクトまたは政府の
    許可で勤務する外国人または外国で構成されたグループ
  • 給与所得を得る者
  • 海外より所得を得る非居住ミャンマー人
  • 居住外国人
  • 非居住外国人
  • 法人
  • 第1項~第8項と株式形態または合弁形態で行なう企業

個人所得税(給与)

居住者・非居住者の給与所得、専門業、個人企業、賃貸、その他から得る所得に対する税率は累進税率で0%~25%になります。

会計年度
10月1日~翌年9月30日
累進税率表

No 控除後課税対象になる所得範囲 課税税率
から まで
チャット チャット
1 1 2,000,000 0%
2 2,000,001 5,000,000 5%
3 5,000,001 10,000,000 10%
4 10,000,001 20,000,000 15%
5 20,000,001 30,000,000 20%
6 30,000,001以上 25%

控除について

本人 20% (10,000,000チャットを超えない範囲で)
配偶者 1,000,000 チャット (課税対象所得を得ていない者に限る)
扶養子女 500,000チャット (未婚、課税対象所得を得ていない者、18歳未満、18歳以上でも就学中の者に限る)
父親と同居 1,000,000 チャット
母親と同居 1,000,000 チャット
(生命保険、社会保険が控除される。非居住外国人には控除措置を許可していない。)

個人所得税の申告及び納付期限

個人所得税は原則、事前納税であるが所得年度内、月毎または四半期ごと納税も可能です。確定申告は所得年度終了10月1日から12月31日までに提出する必要があります。但し、給与のみを所得する納税義務者には適用しません。給与の源泉徴収税の申告は各企業が申告する義務があり、年間給与支払い報告を提出する必要があります。

法人税

法人税率はすべての企業に対して一律25%であり、会計年度は10月1日~翌年9月30日までです。

法人所得税の申告及び納付期限

法人所得税は所得年度内、月毎または四半期ごとに納税することができます。毎月納付することは殆ど無く、四半期毎に納付するのが多いです。各四半期の純利益に対して、税務局から事前納付書(所得税フォーム18)を受領し、所得税を納付します。確定申告は所得年度終了後、10月1日から12月31日までに提出する必要があります。申告後に税務署から確認の上発行する課税通知(Tax Clearance Letter)によって法人税が確定します。

法人所得税損金不算入項目

個人的な費用、資本金、事業規模から見て過大と判断される費用、引当金、キャピタルロス(固定資産除却損)

法人所得税における繰越欠損金

欠損金の繰越は3年間まで認められます。

商業税について

商業税は日本の消費税、各国のVATと同様です。主な商業税法は以下です。

1990商業税法 (改正) 1991年、2014年、2015年、2016年
商業税規則 (改正) 2015年、2016年、通達
国家税収法 (改正)2015年、2016年、2017年、2018年、2019年
2019年税管理法 2019年10月施行予定

国内製造販売、輸入、販売取引、サービス提供に対して商業税が課されます。商業税は特別な一部のものを除き、すべて5%です。(一部のもの:たばこ、ビール、ワイン、車、天然ガス、宝石、築、など)サービス業に関しては、下記26項目の業務以外すべて商業税5%になります。

No 課税対象外サービス業一覧
1 住宅のレンタル
2 駐車場のレンタル
3 生命保険
4 マイクロファイナンス
5 保健サービス
6 教育サービス
7 貨物運送サービス
8 雇用サービス
9 銀行サービス
10 通関サービス
11 催事用の備品(机・椅子・調理器具など)のレンタルサービス
12 畜殺サービス
13 受託加工業
14 葬祭サービス
15 コンテナー貨物輸送
16 保育サービス
17 ミャンマー伝統マッサージおよび盲人のマッサージ師によるマッサージ
18 引越しサービス
19 有料道路の通行料徴収サービス
20 動物病院の医療保健サービス
21 公衆トイレサービス
22 国際航空輸送サービス(アウトバウンドのみ)
23 文化芸術関連のサービス
24 情報通信サービス
25 技術ならびにマネジメント・コンサルティングサービス
26 公共交通サービス(バス、鉄道、フェリーボート)

課税対象の範囲は下記通りです。

  1.  商品の製造販売業  :50,000,000超(チャット)
  2.  サービス業           :50,000,000超
  3.  商品取引貿易業     :50,000,000超

課税年度

10月1日~翌年9月30日

商業税の申告及び納付期限

事業開始の一ヶ月前に商業税登録、事業開始後10日以内に事業開始届出を行なう義務があり、毎年、登録を更新する必要があります。商業税の納付は月毎に行なうことです。適用月が終わってから10日間以内に納税しなければなりません。申告書は四半期毎に提出することで、各四半期終了後1ヶ月以内の提出が義務付けられている。当四半期ごとの申告書に、3ヶ月以内に納税した税額、売上などを明示します。受取商業税と支払商業税の相殺時にはフォーム31というタクスインボイスが必要です。

確定申告は10月1日から12月31日までに提出する必要があります。申告後に税務署から確認の上発行する課税通知(Tax Clearance Letter)によって法人税が確定します。

源泉税について

源泉税はミャンマーの各種税の中で一番分かりづらい税の一つです。対価を支払う側が支払相手先から源泉税を引いて税務署に納税をするという仕組みです。源泉税徴収された者は、前払法人を払ったと判断され、法人税(所得税)納税時に相殺可能です。

以下源泉税の表です。(2019年現在)

No 所得タイプ 居住ミャンマー人及び外国人に支払う金額から徴収する為の税率 非居住外国人に支払う金額から徴収する為の税率
1 利子(Interest) 15%
2 ライセンス、商標、特許権などの利用料(Royalties for the use of Licenses, Trademarks, Patent Right etc.) 10% 15%
3 契約(Contract)または合意契約(Agreement)、または両方の合意で開発委員会、国営組織、協同組合、国内の法律を受けて設立された株式企業、法人、組織などが 国内の商品購入、事業手配の為支払う料金 2% 2.5%
4 契約(Contract)または合意契約(Agreement)、または両方の合意で外国の企業者または外国法人が 事業の手配、国内の商品購入の為支払う料金 0% 2.5%

印紙税について

契約締結から1ヶ月以内に契約印紙税の納税が必要です。賃貸契約、株式譲渡契約、請負契約、サービス契約等を締結する際に納税が必要です。納税しなかった場合、又は納税が遅れた場合税金の10倍罰金が課されますので、注意が必要です。印紙税率は契約によって契約額の0.5%~1%掛かります。