筆者:PHAM NGUYEN KIEU CHINH
夏が近づく5月頃になると、赤く燃えるように美しく咲き誇る花、鳳凰木を街中で見かけるようになります。
ベトナムの鳳凰木は、19世紀末にフランス人により、まずハイフォン、ダナン、サイゴンに移植され、その後全国に広まっていきました。特にハイフォンは「thành phố Hoa phượng đỏ(赤い鳳凰木の花の都市)」と呼ばれるほど、あちこちに鳳凰木が植えられています。
5月はベトナムの卒業シーズン でもあります。ベトナム人はこの花を見ると、学友との別れ、そして新しい門出を思い出す人が多いようです。この時期になると、インターネットやソーシャルメディアでは、白いアオザイ姿の女学生が鳳凰木の木の下で撮影した記念写真 があふれています。鳳凰木の燃えるような赤色と、女学生の清純なアオザイの白色の対比が美しいです。鳳凰木花の寿命は長く、2週間ほど見ごろが続きます。